性行為後に尿道の違和感は性病?
クラミジア・淋菌の症状と検査目安を解説

性行為後に尿道の違和感が出ると、「性病に感染したのでは」と不安になる方は少なくありません。尿道のムズムズ感、軽い痛み、排尿時のしみる感じ、残尿感などは、クラミジアや淋菌による尿道炎でみられることがあります。
コンドームなしの性行為、オーラルセックス、パートナーの性感染症が判明している場合、性行為後数日〜数週間以内に尿道の違和感が出た場合は、性感染症の検査を検討しましょう。この記事では、性行為後に尿道の違和感があるときに考えられる原因、クラミジア・淋菌の症状、検査を受ける目安、治療の流れについて解説します。
- 性行為後の尿道のムズムズ感・軽い排尿痛は、クラミジアや淋菌などによる尿道炎を疑う。
- クラミジアは軽い違和感や透明〜白色の分泌物、淋菌は強い排尿痛や黄色い膿が特徴的。
- 症状が出るまでの期間は、淋菌で2〜7日、クラミジアで1〜3週間程度が目安。
- 症状が軽い・出たり消えたりする・膿が出ない場合でも、性病は否定できない。
- 尿道の違和感がある場合は、その時点でクラミジア・淋菌のPCR検査を検討する。

尿道の違和感で考えられる性病
| 性病 | 原因 | 症状の特徴 |
|---|---|---|
| クラミジア | クラミジア | ムズムズ感、軽い痛み、違和感のみのことも |
| 淋菌 | 淋菌 | 排尿時痛が比較的強く、急に症状が出る |
| マイコプラズマ | M. genitalium | 軽い尿道痛、ムズムズ感、症状が長引くことがある |
| 性器ヘルペス | HSV-1、HSV-2 | 尿道のヒリヒリ感、排尿時のしみる痛み |
| トリコモナス | トリコモナス原虫 | 無症状〜軽い尿道の違和感 |
クラミジア
クラミジアは、性行為後の男性の尿道炎の代表的な原因です。尿道の粘膜に感染して炎症を起こすことで、ムズムズする違和感、軽い排尿時痛、透明〜白っぽい分泌物が出てきます。症状が軽い、またはほとんどないことも多く、違和感だけで気づくケースもあります。こうした違和感が続く場合は、クラミジアの感染経路や検査・治療方法も確認しておきましょう。
淋菌
淋菌による尿道炎は強い排尿痛や膿が特徴的ですが、初期には尿道の違和感として自覚される場合もあります。その後、痛みや分泌物が目立つようになることもあるため、淋菌の症状と検査・治療方法についても理解しておくことが重要です。
マイコプラズマ
マイコプラズマは、非淋菌性尿道炎の原因になることがあります。尿道の粘膜に炎症を起こし、ムズムズ感、軽い排尿痛、透明〜白色の少量分泌物、症状が長引くといった形で現れます。特にクラミジア・淋菌が陰性でも尿道の違和感が続く場合にマイコプラズマを疑います。
性器ヘルペス
性器ヘルペスは、ヘルペスウイルスが性器周辺や尿道付近に感染して起こります。典型的には水ぶくれ、ただれ、強い痛みが中心ですが、尿道の入口付近に炎症があると、排尿時にしみる、尿道の先がヒリヒリする、といった違和感として感じます。分泌物よりも痛みや皮膚症状が目立つ場合は、ヘルペスも鑑別に入ります。
トリコモナス
トリコモナスは原虫による性感染症で、男性では無症状のことも多い一方、尿道に炎症を起こすと、軽い尿道の違和感、排尿時のしみる感じ、少量の分泌物が出ることがあります。女性ではおりものやにおいの症状で見つかることがありますが、男性側は中々症状として気づきにくいケースが多いです。
尿道の違和感と同時に出る症状例

尿道の先がしみる・ヒリヒリする
尿道の先がしみる、ヒリヒリする症状は、尿道の出口付近に炎症が及んでいるときにみられます。病原体によって尿道粘膜が刺激されると、尿が通る際や下着に触れた際に、しみるような感覚が出ます。
排尿時の軽い痛み
排尿時に軽い痛みがある場合、尿道の内側に炎症が起きている可能性があります。尿が炎症を起こした粘膜を通過することで、チクチクする痛みやしみる感じが出ます。淋菌性尿道炎では痛みが強く出ることがありますが、クラミジアでは軽い痛みだけのこともあります。
残尿感や尿の出にくさ
残尿感や尿の出にくさは、尿道の炎症によって尿道粘膜が腫れたり、刺激に対して敏感になったりすることで起こります。実際に尿が残っていなくても、尿道や膀胱周辺が刺激されることですっきりしない感覚が続きます。
透明・白色・黄色っぽい分泌物
尿道から透明、白色、黄色っぽい分泌物が出る場合、尿道内で炎症が起こり、膿や粘液が増えている可能性があります。クラミジアでは透明〜白っぽい分泌物、淋菌では黄色っぽい膿が出ます。少量の分泌物でも、尿道炎のサインとして検査を検討します。
尿道の違和感の症状が出る時期

性行為後に尿道の違和感が出る時期は、原因となる性感染症によって異なります。淋菌は比較的早く、クラミジアは少し遅れて症状が出ることがありますが、時期だけで原因を判断することはできません。
| 症状出現までの潜伏期間 | |
|---|---|
| 淋菌 | 2-7日程度 |
| クラミジア | 1-3週間程度 |
| マイコプラズマ | 1-5週間程度 |
体質や感染部位、菌量などによって症状が出る時期には個人差があり、数日で違和感が出る方もいれば、しばらく経ってから気づく方もいます。
当院での尿道の違和感の相談例
相談例01|クラミジア
20代男性
数日前から「尿道がムズムズする」「排尿のときに少ししみる」といった違和感があり、性行為後だったこともあって不安になり来院されたケースです。強い痛みやはっきりした膿はありませんでしたが、朝に少しだけ透明っぽい分泌物が付くことがあり、「軽い症状でも性病のことはあるのか」と相談されました。
診察では、症状が軽くてもクラミジアによる尿道炎でみられることがあるため、尿検査でクラミジア・淋菌を確認しました。結果としてクラミジア感染が確認されました。
相談例02|淋菌・クラミジア
30代男性
性行為後から尿道に違和感があり、「尿道の先が少しヒリヒリする」「朝に白っぽい分泌物が出ることがある」とのことで来院されたケースです。症状は強すぎないものの、数日たっても改善せず、排尿時の軽い痛みも出てきたため、性感染症を心配して受診されました。
診察では、尿道の違和感や分泌物はクラミジアだけでなく淋菌でもみられ、両方が同時に感染していることもあるため、尿検査を行いました。結果として、淋菌とクラミジアの両方の感染が確認されました。
尿道の違和感があるときの検査目安
尿道炎の原因となる性感染症の検査は感染機会の直後(数時間後)では、検査でも陽性を拾うことが難しくなります。症状がある場合やパートナーが陽性とでた場合は自分に症状がなくても検査を受けるようにしましょう。
- 心配な場合:行為から24時間以降で検査
- 症状がある場合:早めに検査を受ける
- パートナーが陽性:症状がなくても検査
咽頭感染が心配な場合は喉の検査も必要
クラミジアや淋菌はディープキスやクンニといったプレイで女性から男性の咽頭へ感染する場合があります。咽頭クラミジア・淋菌の症状は「喉の違和感程度」に留まることが多く、風邪と見分けがつかないことも多いです。自身の症状やプレイ内容に併せて咽頭検査(うがい液)も検討しましょう。
性器に症状があっても、咽頭にも同時に感染している可能性があります。特に咽頭クラミジアや咽頭淋菌は無症状のことが多く、尿検査だけでは咽頭感染を確認できません。オーラルセックスによる感染リスクや喉の検査については、喉に感染する性病の種類・症状・検査方法で詳しく解説しています。
尿道の違和感があるときに受けたい項目
| 検査対象 | 検査可能時期の目安 | 検査項目 | 結果判明 |
|---|---|---|---|
| クラミジア | より確実には数日後以降 | PCR検査 | 2-3日程度/90分 |
| 淋菌 | より確実には数日後以降 | PCR検査 | 2-3日程度/90分 |
| マイコプラズマ | 感染機会から1週間以降 | PCR検査 | 4-5日程度 |
| 梅毒 | 感染機会から2か月前後 | 血液検査 | 2日程度/20分 |
| HIV | 感染機会から1か月(3ヶ月後の再検査も考慮) | 血液検査 | 2日程度/20分 |
尿道の違和感がある場合、まずはクラミジア・淋菌を優先して確認します。これらは尿道炎の代表的な原因で、尿検査によるPCR検査で調べます。クラミジア・淋菌が陰性でも症状が続く場合は、マイコプラズマなどの非淋菌性尿道炎の原因も検討します。尿道炎ガイドラインでも、尿道炎の原因としてクラミジア、淋菌、マイコプラズマ・ジェニタリウム、トリコモナスなどが挙げられています。
引用:Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021 – CDC
また、尿道症状そのものの原因ではなくても、性行為後の不安がある場合は梅毒・HIVもあわせて確認することがあります。HIVは検査方法によって判定できる時期が異なり、抗原抗体検査を18〜45日の目安としています。 梅毒は血清検査を組み合わせて判断し、感染初期が疑われる場合には2〜4週間後の再検査が推奨される場面があります。
陽性時の治療
クラミジア
抗菌薬の内服が中心です。症状が軽くても感染が続くことがあるため、治療中の性行為は控え、パートナーの検査・治療も重要です。
淋菌
淋菌性尿道炎の治療はセフトリアキソンの注射・点滴が中心です。淋菌は抗菌薬への耐性化が問題になっており、以前使われていた薬が効きにくいケースもあります。治療後も症状が残る場合や咽頭感染が疑われる場合は、再検査や培養・感受性検査を検討します。
マイコプラズマ・ジェニタリウム
マイコプラズマ・ジェニタリウムによる尿道炎は、クラミジア・淋菌が陰性でも尿道の違和感が続く場合に考えます。治療はドキシサイクリンで菌量を減らした後、シタフロキサシンやモキシフロキサシンを使う方法があります。ただし、近年はマクロライド耐性などにより除菌率が下がり、治療失敗も問題になっています。
尿道の違和感に対して行う検査と料金

尿道の違和感に対して行う検査
- 淋菌・クラミジア通常検査(3日程度)
- 淋菌・クラミジア迅速検査(90分)
- マイコプラズマ検査
当院では、尿道の違和感が出た時期、性行為からの経過、パートナーの感染歴などを確認したうえで、症状に応じた性病検査をご案内しています。淋菌・クラミジア通常検査は3日程度で結果を確認でき、淋菌・クラミジア迅速検査では約90分で結果をお伝えすることも可能です。必要に応じて、マイコプラズマ検査にも対応しています。
五反田駅から徒歩2分、平日21時まで診療しているため、お仕事帰りにも受診しやすい環境です。保険証やマイナンバーカードは不要で、匿名での検査にも対応しています。排尿時痛や尿道分泌物がある場合は、クラミジア・淋菌などの性感染症による尿道炎の可能性があります。症状だけで原因を判断することは難しいため、不安な症状がある場合は検査で確認しましょう。
クラミジア・淋菌の即日迅速PCR検査

クラミジア・淋菌は尿検査で調べます。健康診断とは違い、出始めの尿を採取し、病原体が存在するかを検査します。
ガイドラインでも推奨される代表的な検査方法はNAAT(核酸増幅検査)です。当院はそのNAATの方法の1つであるPCR法で検査を行います。高い陽性的中率・陰性的中率を誇る信頼のおける検査方法です。
当院ではGeneXpert®︎システムを用いたリアルタイムPCR検査を院内で行うことができるため、即日で高い精度の検査結果を知る事ができます。


当院では、クラミジア・淋菌の検査に迅速PCR検査機器(GeneXpert®︎システム)を導入しています。尿や分泌物などの検体から病原体の遺伝子を検出する検査で、一般的な外注検査よりも短時間で結果を確認しやすい点が特徴です。当院の場合は、90分程度で淋菌・クラミジアの検査結果をお伝えする事が出来ます。
GeneXpert®︎の検査精度
国内相関性試験では、既承認検査との比較でクラミジアは総一致率97.9〜98.5%、淋菌は99.1%と、高い一致率が確認されています。
<既承認品との相関性試験成績>
| 検査対象 | 陽性一致率 | 陰性一致率 |
|---|---|---|
| クラミジア | 98.3〜99.4% | 97.4〜97.5% |
| 淋菌 | 98.1〜100% | 98.9〜99.3% |
引用:GeneXpert®︎「CT/NG」- ベックマン・コール
クラミジアと淋菌の迅速検査についての詳細は、東京で性病の即日検査|東京検査クリニックで詳しく解説しています。

尿道の違和感に関する検査料金・プラン
| 検査料金・プラン | |
|---|---|
| 淋菌 | 4,200 円 |
| クラミジア | 4,200 円 |
| マイコプラズマ | 7,400 円 |
| 淋菌・クラミジアチェック (性器or咽頭) | 7,400 円 |
| 淋菌・クラミジアチェック (性器or咽頭)【迅速】 | 14,000 円 |
| 淋菌・クラミジア トータルチェック (性器・咽頭) | 13,800 円 |
| スタンダードチェック | 21,800 円 |
当院は自由診療のクリニックであり、保険証の提示が不要で匿名での検査が可能です。また、診察料(初診料・再診料)は無料ですので、相談だけでもまずはご相談ください。
感染者数の多い淋菌・クラミジアを中心に検査を行なっていきます。症状や経過から適切な検査をご案内します。性感染症だった場合の治療も併せて当院で行う事ができます。

尿道の違和感に関するよくある質問
まとめ|性行為後の尿道の違和感はクラミジア・淋菌などの性病検査を検討しましょう
性行為後に尿道のムズムズ感、しみる感じ、排尿時の軽い痛み、分泌物などがある場合、クラミジアや淋菌による尿道炎の可能性があります。痛みや膿がはっきりしない場合でも、性感染症を否定できるとは限りません。症状が続く場合や不安な行為があった場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに性病検査を受けて原因を確認しましょう。
東京・五反田で性病検査をご希望の方は、東京検査クリニック五反田院の性病検査・診療案内をご確認ください。
記事監修:島田航 泌尿器科専門医
2018年東京科学大学(旧東京医科歯科大学)医学部を卒業後、東京科学大学、JAとりで総合医療センター、土浦協同病院、神栖済生会病院にて泌尿器科を歴任。性感染症外来・泌尿器科外来に従事。
所属学会:日本泌尿器科学会/日本生殖医学会/日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会/日本産業衛生学会
▪️ 参考文献
1)Workowski KA, Bachmann LH, Chan PA, et al. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recomm Rep. 2021;70(4):1-187.
2)Horner PJ, Blee K, Falk L, van der Meijden W, Moi H. 2016 European guideline on the management of non-gonococcal urethritis. Int J STD AIDS. 2016;27(11):928-937.
3)Tran J, Kong FYS, Fehler G, et al. The incubation for urethral gonorrhoea among men who have sex with men: a cross-sectional study. Sex Transm Infect. 2024.
4)Sadoghi B, Stary G, Wolf P, Komericki P. Sexually transmitted pathogens causing urethritis: A mini-review and proposal of a clinically based diagnostic and therapeutic algorithm. Front Med. 2022;9:931765.
5)White JA, Unemo M, Jensen JS, et al. 2025 European guideline on the management of Chlamydia trachomatis infections. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2025.




