男性で排尿時に痛い・尿道がしみるのは性病?
クラミジア・淋菌の症状と検査時期を医師が解説

男性で排尿時に痛い、尿道がしみる、尿道がヒリヒリする症状がある場合、尿道炎が原因となっていることがあります。特に性行為のあとに症状が出た場合は、クラミジア・淋菌などの性感染症による尿道炎を確認することが大切です。

症状の強さだけで原因を判断することは難しく、クラミジアでは軽い違和感だけのこともあります。一方、淋菌では強い排尿痛や黄色い膿が出るケースもあります。この記事では、男性の排尿時痛・尿道のしみる感じで考えられる原因、クラミジア・淋菌の症状の違い、検査時期について解説します。

目次

排尿時に症状は性病による尿道炎を疑う

男性で排尿時に痛い、尿道がしみる、ムズムズするなどの症状がある場合は、尿道に炎症が起きている「尿道炎」が原因として考えられます。尿道炎では、排尿時の痛みだけでなく、尿道から分泌物が出る、下着が汚れる、尿道の違和感が続くといった症状を伴うこともあります。

特に、性行為やオーラルセックスのあとに排尿時痛や尿道の違和感が出た場合は、クラミジアや淋菌などの性感染症による尿道炎を確認する必要があります。症状が軽い場合でも感染していることがあり、放置すると症状が長引いたり、パートナーへ感染させてしまう可能性があります。

ただし、症状だけでクラミジアと淋菌を正確に見分けることはできません。淋菌は強い排尿痛や膿のような分泌物が出やすい一方、クラミジアは症状が軽いこともありますが、実際には検査をしなければ判断できません。

男性の尿道炎でよくある症状

排尿時にヒリヒリする・しみる

男性の尿道炎では、排尿時に尿道がヒリヒリしたり、しみるような痛みを感じることがあります。特に尿の出始めに痛みを感じやすく、「排尿のたびに違和感がある」と相談されることもあります。

尿道の先端が痛い・違和感

尿道炎では、尿道の出口付近や陰茎の先端に痛み・違和感が出ることがあります。強い痛みではなく、「先端がチクチクする」「何となく気になる」といった軽い症状で気づく場合もあります。

尿道がかゆい・ムズムズ

痛みだけでなく、尿道の中がかゆい、ムズムズする、落ち着かない感じがすることもあります。排尿痛がはっきりしない場合でも、性行為後に尿道の違和感が続く場合は尿道炎の可能性があります。

尿道から透明・白色・黄色の分泌物

尿道炎では、尿道から透明、白色、黄色っぽい分泌物が出ることがあります。下着にシミがつく、朝起きたときに尿道口が濡れている、膿のような分泌物が出る場合は注意が必要です。

症状が軽い、または出たり消えたりすることもある

尿道炎の症状は必ず強く出るとは限りません。軽い違和感だけで済むことや、症状が一時的に良くなったように感じることもあります。症状が軽くても感染が続いている場合があるため、自己判断は避けましょう。

排尿時に痛いやしみる原因となる性病

スクロールできます
原因となる性病主な症状潜伏期の目安いつから検査可能か
クラミジア排尿時の軽い痛み、尿道の違和感、透明〜白っぽい分泌物1〜3週間前後24時間以降〜数日後が目安
淋菌強い排尿痛、尿道から黄色〜黄白色の膿、尿道の強い違和感2〜7日前後24時間以降〜数日後が目安
マイコプラズマ・ウレアプラズマ軽い排尿痛、尿道のかゆみ、違和感、透明な分泌物1〜5週間前後1週間以降が目安
トリコモナス排尿時痛、尿道のかゆみ、軽い分泌物5〜28日前後1週間以降が目安
ヘルペス排尿時のしみる痛み、陰部の水ぶくれ・ただれ、ピリピリ感2〜12日前後病変が出ている時

クラミジア

クラミジアでは、男性の尿道炎として排尿時のしみる感じや尿道の違和感、透明〜白っぽい分泌物が出ることがあります。一方で症状が軽い、または無症状のこともあり、症状だけで感染の有無を判断することはできません。

淋菌

淋菌は、男性では比較的症状が強く出やすく、強い排尿痛や尿道から膿のような分泌物が出ることがあります。クラミジアと同時感染していることも珍しくないため、淋菌が疑われる場合はクラミジアも含めて確認することが重要です。治療はセフトリアキソンが基本です。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

マイコプラズマ・ウレアプラズマは、クラミジアや淋菌が陰性でも尿道炎症状が続く場合に原因として考えられます。特にマイコプラズマ・ジェニタリウムは薬剤耐性が問題になりやすく、治療薬の選択には注意が必要です。

トリコモナス

トリコモナスは女性で症状が出やすい性感染症ですが、男性でも尿道のかゆみ、排尿時の違和感、軽い分泌物の原因になることがあります。男性では無症状のこともあり、感染に気づかないままパートナーへうつす可能性があります。治療はメトロニダゾール系薬が中心です。

ヘルペス

ヘルペスは、尿道炎というより陰部の水ぶくれやただれによって、尿がしみて強い痛みを感じることがあります。発症前にピリピリ感や違和感が出ることもあり、病変がある時期の検査が重要です。

クラミジアと淋菌の症状の違い

クラミジアは症状が軽く、気づきにくい

クラミジアは細胞の中に入り込んで増える病原体で、淋菌のように急激な膿性炎症を起こしにくい特徴があります。そのため尿道の炎症が比較的ゆっくり進み、排尿時の軽い違和感や透明な分泌物だけで、感染に気づきにくいです。

淋菌は強い痛みや膿で気づくことが多い

淋菌は尿道粘膜に感染すると、局所で強い炎症反応を起こし、好中球が集まりやすい病原体です。膿は主に好中球や菌を含む分泌物で、これが黄色〜黄白色の膿として見えるため、強い排尿痛や分泌物で気づくパターンが多いです。淋菌感染の膿性分泌物は好中球と淋菌を含むことが特徴とされています。

どちらも無症状のまま感染していることがある

クラミジアも淋菌も、必ず症状が出るわけではありません。特に感染部位や個人差によっては、排尿時痛や分泌物がないまま感染していることがあります。症状がない場合でも、性行為後の不安やパートナーの感染があれば検査が必要です。

淋菌であっても症状が軽いもしくは無症状のこともあります。

症状だけで判断せずPCR検査で確認します

クラミジアは「細胞内でゆっくり炎症を起こしやすい」、淋菌は「好中球を集める急性炎症を起こしやすい」という傾向があります。しかし実際の症状は重なり、症状の強さだけでは鑑別できません。尿や尿道分泌物のPCR検査で、原因菌を確認することが重要です。

比較項目クラミジア淋菌
症状の強さ軽いことが多い強いことが多い
排尿時痛ヒリヒリ・しみる程度のこともある焼けるように痛いことがある
分泌物透明〜白っぽい、少量黄色〜黄緑色、膿が多い
発症時期1〜3週間程度が目安2〜7日程度が目安
注意点無症状・軽症でも感染が続くパートナー感染や合併症に注意
推奨される検査方法PCR検査PCR検査
PCR検査とは?

PCR検査は新型コロナウイルスの検査方法として有名になりましたが、原因となる病原体の遺伝子を増幅して検出する検査です。尿道炎では、尿や尿道分泌物などにクラミジアや淋菌の遺伝子が含まれているかを確認します。菌そのものを培養する検査と異なり、少量の病原体でも検出しやすく、症状だけでは見分けにくい性感染症の原因確認に適しています。

当院では、クラミジア・淋菌の検査にGeneXpert®︎を使用しています。GeneXpert®︎は、検体を専用カートリッジに入れて機器内で遺伝子検査を行うシステムで、リアルタイムPCR法で90分で結果を確認できる点が特徴です。尿・咽頭・膣・直腸など、感染が疑われる部位に応じて検査を行うことで、性器だけでなく咽頭感染や直腸感染の確認にも役立ちます。

性行為後いつから症状が出る?

原因菌症状が出る時期の目安症状の出方
淋菌2〜7日程度比較的早く、強い排尿痛や膿で気づく
クラミジア1〜3週間程度軽い違和感やしみる感じで、気づくまで時間がかかる
マイコプラズマ・ウレアプラズマ1〜5週間程度症状が遅れて出たり、尿道の違和感が長引いたりする

淋菌

淋菌は尿道粘膜に付着して増えると、好中球を集める急性炎症を起こしやすい病原体です。そのため感染後、比較的短期間で尿道の炎症が強くなり、性行為から数日で強い排尿痛や黄色い膿として気づくパターンが多いです。

クラミジア

クラミジアは細胞の中に入り込んで増えるため、淋菌のような急激な膿性炎症を起こしにくい特徴があります。炎症がゆっくり進みやすく、排尿時の軽いしみる感じや違和感として、1〜3週間ほど経ってから気づくことがあります。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

マイコプラズマ・ウレアプラズマは、尿道粘膜に持続的な炎症を起こし、症状がはっきりしないまま長引くことがあります。炎症の立ち上がりが緩やかな場合があり、性行為から数週間後に尿道のムズムズ感や違和感として気づくことがあります。

検査はいつから受けられる?

  • 症状がある場合:いつでも
  • 無症状:性行為から最低24時間、数日以降

検査は、症状がある場合は早めに検討します。排尿時の痛みや尿道のしみる感じ、分泌物などがある場合は、尿道炎が起きている可能性があり、クラミジアや淋菌などの性感染症を尿検査で確認します。

ただし、性行為からの時間が短すぎると、病原体の量が十分でなく、検査で検出できない可能性があります。そのため、早い時期の検査で陰性だった場合でも、症状が続く場合や不安が残る場合は再検査が必要になることがあります。性行為から時間がたっていない場合でも、検査時期や必要な項目について相談できます。

翌日に検査しても病原体の量が十分でないため、「偽陰性」となる可能性が高いです。

当院での排尿時痛の相談例

相談例01|淋菌
20代男性

数日前から排尿時の強い痛みと、尿道の先から黄色っぽい分泌物が出るようになり、「性病かもしれない」と不安になって来院されたケースです。数日前にコンドームなしの性行為があり、その後から症状がはっきり出てきたとのことでした。痛みは比較的強く、排尿のたびにしみる感じが続いていました。

診察では、症状の強さや分泌物の性状から淋菌による尿道炎を疑い、尿検査を行いました。結果として淋菌が確認されました。淋菌は感染後比較的早い時期から、強い排尿時痛や膿のような分泌物として症状が出ることがあります。症状がある場合は、我慢せず早めに検査で確認することが大切です。

相談例02|淋菌・クラミジア
30代男性

排尿時のしみる感じと尿道の違和感が続いており、「軽い症状だけど検査した方がよいか知りたい」と来院されたケースです。はっきりした発熱などはありませんでしたが、尿道の先に違和感があり、ときどき白っぽい分泌物もみられたとのことでした。新しいパートナーとの性行為後から症状が続いていることを気にされていました。

診察では、症状だけではクラミジアか淋菌かを見分けることが難しいため、両方を確認するために尿検査を行いました。結果として、淋菌とクラミジアの両方が確認されました。これらは同時に感染していることもあり、症状の出方にも個人差があります。排尿時痛や尿道の違和感が続く場合は、自己判断せず検査で原因を確認することが重要です。

男性の排尿時痛で行う検査

男性の排尿時痛については尿検査で調べます。健康診断とは違い、出始めの尿を採取し、病原体が存在するかを検査します。

ガイドライン推奨の検査方法はNAAT(核酸増幅検査)です。当院はそのNAATの1つであるPCR法で検査を行います。数ある検査の中でも高い陽性的中率・陰性的中率を誇る信頼のおける検査方法です。

当院では淋菌・クラミジアについてはGeneXpert®︎システムを用いたリアルタイムPCR検査を院内で行うことができるため、即日で高い精度の淋菌検査結果を知る事ができます。

当院ではクラミジア・淋菌の即日迅速PCR検査に対応

淋菌の迅速検査を可能にするGeneXpert®︎
検体は専門スタッフが丁寧に取り扱い

当院では、クラミジア・淋菌の検査に迅速PCR検査機器(GeneXpert®︎システム)を導入しています。尿検体に含まれる病原体の遺伝子を検出する検査で、一般的な外注検査よりも短時間で結果を確認しやすい点が特徴です。検査精度も以下の様に高く、90分程度で淋菌・クラミジアの検査結果をお伝えする事が出来ます。結果は対面もしくは電話でお伝えします。

GeneXpert®︎の検査精度

国内相関性試験では、既承認検査との比較でクラミジアは総一致率97.9〜98.5%、淋菌は99.1%と、高い一致率が確認されています。

<既承認品との相関性試験成績>

検査対象陽性一致率陰性一致率
クラミジア98.3〜99.4%97.4〜97.5%
淋菌98.1〜100%98.9〜99.3%

引用:GeneXpert®︎「CT/NG」- ベックマン・コール

陽性時の治療

排尿時痛の性病検査で陽性となった場合は、それぞれの病原体に治療効果のある処方を行います。

性感染症治療
クラミジアドキシサイクリンやアジスロマイシン内服
淋菌セフトリアキソン注射/点滴
マイコプラズマ・ジェニタリウムドキシサイクリン&シタフロキサシン内服

性病以外で排尿時に痛くなる原因

性感染症以外でも尿道炎症状が出てくる場合もあります。以下にのような原因でも排尿時の痛みが出現します。

  • 摩擦や刺激による尿道の違和感
  • 尿路結石
  • 前立腺炎
  • 膀胱炎
  • 洗浄剤・ローションなどによる刺激

性感染症はその名の通り、性行為(オーラルセックス含む)によって感染が成立します。性行為がない場合には、上記の原因を探していきます。

排尿時症状に対して行う検査と料金

検討すべき検査

  • 淋菌/クラミジア通常検査(3日程度)
  • 淋菌/クラミジア迅速検査(90分)
  • マイコプラズマ検査

当院では、排尿時の痛み・尿道の違和感・分泌物・性器のかゆみなどの症状に加えて、性交渉の時期やコンドーム使用の有無、パートナーの感染歴、過去の治療歴などを確認したうえで、必要な性感染症検査をご案内しています。

性器クラミジア・性器淋菌の検査に対応しており、通常検査では3日程度で結果を確認できまが、症状がある方や早めに結果を知りたい方には、性器クラミジア・性器淋菌の迅速検査により約90分で結果をお伝えすることも可能です。

必要に応じて各種性感染症の治療にも対応しています。五反田駅から徒歩2分、平日21時まで診療しているため、お仕事帰りにも受診しやすい環境です。保険証やマイナンバーカードは不要で、匿名での検査にも対応しています。性行為後から排尿時痛・尿道の違和感・分泌物が続いている方や、パートナーの感染が分かった方は、早めに性感染症検査をご検討ください。

検査料金・プラン

検査料金・プラン
クラミジア・淋菌チェック7,400 円
クラミジア・淋菌
チェック【迅速】
14,000 円
マイコ・ウレアプラズマ
チェック
11,400 円
男性器チェック18,800 円

当院は自由診療のクリニックであり、保険証の提示が不要で匿名での検査が可能です。また、診察料(初診料・再診料)は無料ですので、相談だけでもまずはご相談ください。

クラミジア・淋菌と同時にマイコプラズマ/ウレアプラズマの尿検査、またオーラルセックスがあれば咽頭検査(うがい液)も行うことが推奨されます。性行為後からの喉の違和感やイガイガ感などあれば併せて検査しておくと安心です。

排尿時の症状に関するよくある質問

排尿時に痛い・尿道がしみるのは性病ですか?

性病の可能性があります。特に性行為後に症状が出た場合は、クラミジアや淋菌などによる尿道炎を考えます。ただし、膀胱炎、前立腺炎、尿路結石、摩擦や洗浄剤による刺激でも起こるため、症状だけでは判断できません。

どんな症状があると尿道炎を疑いますか?

排尿時のヒリヒリ感、尿道の先端の痛み、尿道のかゆみ、ムズムズ感、尿道からの透明・白色・黄色の分泌物などがある場合は尿道炎を疑います。

クラミジアと淋菌は症状で見分けられますか?

症状だけで正確に見分けることはできません。淋菌は強い排尿痛や膿が出やすく、クラミジアは軽い違和感や透明な分泌物にとどまることがありますが、実際には症状が重なるため、尿などのPCR検査で確認します。

性行為後、いつから症状が出ますか?

淋菌は性行為から2〜7日程度、クラミジアは1〜3週間程度、マイコプラズマ・ウレアプラズマは1〜5週間程度で気づくことがあります。ただし、感染量や体質、感染部位によって差があり、無症状のまま感染していることもあります。

検査はいつから受けられますか?

症状がある場合は早めに検査を検討します。男性のクラミジア・淋菌では、初尿を用いた核酸増幅検査、いわゆるPCR検査がよく使われます。ただし、感染機会から早すぎると検出できないことがあり、陰性でも症状が続く場合は再検査が必要です。

尿検査だけで確認できますか?

男性の性器クラミジア・淋菌は、初尿で確認できることが多いです。ただし、オーラルセックス後ののどの感染や、肛門性交後の直腸感染は尿検査だけでは分かりません。

性器クラミジアが陽性なら、のども検査した方がよいですか?

オーラルセックスの機会があった場合は、のどの検査も検討しましょう。性器だけ陽性と思っていても、咽頭にも感染している可能性があります。

症状が軽くなったら自然に治ったと考えてよいですか?

症状が軽くなっても、感染が残っていることがあります。クラミジアや淋菌などが残ったままだと、症状が長引いたり、パートナーに感染させたりする可能性があります。

まとめ|男性の排尿時痛・尿道のしみる感じは検査で原因を確認しましょう

男性の排尿時痛や尿道のしみる感じは、クラミジア・淋菌・マイコプラズマなどの性感染症が原因となることがあります。症状が軽い場合や一時的に落ち着く場合でも、感染が残っていることがあります。放置すると悪化やパートナーへの感染につながる可能性もあるため、自己判断せず検査で原因を確認しましょう。

東京・五反田で性病検査をご希望の方は、東京検査クリニック五反田院の性病検査・診療案内をご確認ください。

記事監修:島田航 泌尿器科専門医

2018年東京科学大学(旧東京医科歯科大学)医学部を卒業後、東京科学大学、JAとりで総合医療センター、土浦協同病院、神栖済生会病院にて泌尿器科を歴任。性感染症外来・泌尿器科外来に従事。

所属学会:日本泌尿器科学会/日本生殖医学会/日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会/日本産業衛生学会

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