クラミジア治療後の再検査はいつ?
必要性・陽性が続く原因を解説

クラミジアの治療後、「再検査はいつ受ければいい?」「症状がなくなれば治ったと考えていい?」「再検査で陽性だったらどうすればいい?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。クラミジアは抗菌薬によって治療できる性感染症ですが、治療の成功率は100%ではなく、適切な治療を受けても感染が持続する可能性があります。 また、治療後すぐに再検査を行うと、死滅した菌の遺伝子が検出され、陽性と判定されることもあります。

この記事では、クラミジア治療後の再検査に適した時期や必要性、陽性が続く原因、治療後の性行為再開の目安について、東京検査クリニックが詳しく解説します。

この記事のまとめ
  • クラミジアの治癒確認は、治療終了から4週間以降が目安。
  • 治療直後の再検査では、死滅した菌の遺伝子によっても陽性となる。
  • 適切な治療後は全員に治癒確認が必要ではないが、当院では陰性確認を推奨。
  • 再検査で陽性となる原因には、治療不成功やパートナーからの再感染。
  • 性行為の再開には、治療の完了・症状の改善・相手の治療状況が重要。
目次

クラミジア治療後の再検査はいつできる?

治癒確認の再検査は厳密には治療終了から4週間以降が目安

クラミジアが治癒したかを確認するための再検査は、厳密には抗菌薬による治療が終了してから4週間以上経過した時点が目安となります。

引用 – CDC Chlamydial Infections

例えば、ドキシサイクリンを7日間服用した場合は、7日間の服用を終えてから4週間以降が目安です。一方、アジスロマイシンを単回服用した場合は、服用日から4週間以降が目安となります。なお、妊娠していない人が適切な治療を受け、症状も改善している場合には、原則として治癒確認の再検査は必須ではありません。ただし、妊娠中や治療が不十分だった可能性がある場合、症状が続く場合などには再検査が推奨されます。

日本では2~4週間空けてクラミジアの陰性確認検査を推奨しているクリニックが多く見受けられます。東京検査クリニックでも治療後3週間(最低でも2週間)空けての再検査を推奨しています。

治療後すぐの再検査では偽陽性になる

クラミジアの治療後、1〜3週間程度でPCR検査などを受けると、治療が成功していても陽性と判定されることがあります。これは、抗菌薬によって死滅したクラミジアの遺伝子が体内に一定期間残るためです。

PCR検査などの核酸増幅検査は、クラミジアの遺伝子を検出する検査であり、生きている菌と死滅した菌を必ずしも区別できません。そのため、治療直後の陽性結果だけでは、感染が持続しているとは判断できない場合があります。特に、治療後3週間以内の陽性結果については、残存する遺伝子の検出、治療不成功、パートナーからの再感染などを考慮する必要があります。

言い換えると、3週間以内での再検査の陽性ではクラミジアの死骸を拾っているのか、可能性は低いが標準治療が失敗しているかの見分けがつきづらいという事になります。

クラミジア治療後に再検査は必要なのか

適切に治療できていれば全員に治癒確認は必要ない

クラミジアは、ドキシサイクリンやアジスロマイシンなどの抗菌薬によって治療できる性感染症です。妊娠していない人が推奨される治療を適切に完了し、症状の持続や再感染の疑いがない場合、治癒確認のための再検査は原則として不要とされています。

クラミジアの症状・検査方法・治療薬については、クラミジアの検査・治療についての記事でも詳しく解説しています。

症状が続く場合や妊娠中は再検査が推奨される

クラミジアの治療後であっても、治療効果が不十分な可能性がある場合には、治癒確認のための再検査が推奨されます。

特に、以下のようなケースでは再検査を検討する必要があります。

  • 症状が続いている場合
  • 抗菌薬を正しく服用できなかった場合
  • 再感染が疑われる場合
  • 妊娠中の場合

特に妊娠中のクラミジア感染では、感染が持続することで母体や新生児に影響を及ぼす可能性があるため、治療終了から約4週間後にPCR検査などによる治癒確認を行うことが推奨されています。

東京検査クリニックで陰性確認検査を推奨している理由

東京検査クリニック五反田院では、クラミジアの治療後に陰性確認のための再検査を受けることを推奨しています。クラミジアは抗菌薬によって治療できる性感染症ですが、治療の成功率は100%ではなく、適切な治療を受けても感染が持続する可能性があるためです。

治療後に症状が改善していても、必ずしもクラミジアが消失したとは限りません。また、クラミジアは無症状で感染が持続することもあり、治癒していないことに気づかず性行為を再開すると、パートナーへの感染につながる可能性があります。そのため当院では、治療が確実に成功したかを確認し、感染の持続やパートナーへの感染リスクをできるだけ減らすことを目的として、適切な時期での陰性確認をおすすめしています。

なお、陰性確認はすべての患者に医学的に必須とされているわけではありませんが、当院では治療後の安心と感染拡大の予防を重視しています。なお、東京検査クリニック五反田院では、クラミジアの治癒確認を最短90分で案内できる迅速PCR検査に対応しています。

クラミジア治療後の再検査で陽性になる原因

死滅した菌の遺伝子が残っている

クラミジアの治療後、抗菌薬によって菌が死滅していても、その遺伝子が体内に一定期間残ります。クラミジアの診断に用いられるPCR検査などの核酸増幅検査は、菌の遺伝子を検出するため、生きている菌と死滅した菌を必ずしも区別できません。

そのため、治療終了から4週間未満に再検査を行うと、すでに治癒していても陽性と判定される可能性があります。

抗菌薬治療が失敗もしくは正しく服用できなかった

クラミジアは抗菌薬で治療できる性感染症ですが、治療成功率は100%ではなく、適切に服薬しても菌が残存する場合があります。治療成績は、使用する抗菌薬や感染部位によって異なります。代表的な治療薬であるドキシサイクリンとアジスロマイシンの治療成績は、以下のとおりです。

感染部位ドキシサイクリンアジスロマイシン
服用方法1日2回 7日間1000mgを1回
性器クラミジア100%97%
直腸クラミジア96.9%76.4%

引用 – Diagnosis and Treatment of Sexually Transmitted InfectionsA Review

ドキシサイクリンは性器・直腸クラミジアのいずれに対しても高い治療効果が報告されています。一方、アジスロマイシンは性器クラミジアに対して高い治療効果を示すものの、直腸クラミジアでは治癒率が低下することが報告されています。また、抗菌薬の飲み忘れや服用後の嘔吐、自己判断による服薬中止などによって、十分な治療効果が得られないこともあります。

アジスロマイシンは1回の服用で高い治癒率を示し国内でも多く処方されている抗菌薬ですが、治癒率は97%という風に治療失敗の可能性も示唆されています。無症状でクラミジア陽性でアジスロマイシンを服用した場合、服用前後で自覚症状に変化がないため、陰性確認検査をしなければ治癒したと誤認したまま再度性的接触を重ねてしまうケースの可能性もゼロではありません。

パートナーからの再感染

クラミジアは一度治癒しても免疫によって再感染が防がれるわけではなく、感染しているパートナーとの性行為によって再び感染する可能性があります。特に、自分だけが治療を受け、パートナーが未治療のまま性行為を再開すると、クラミジアに再感染するリスクがあります。クラミジアは1回の性行為でも感染する可能性があります。クラミジアの感染確率と検査時期について詳しく解説しています。

そのため、クラミジアと診断された場合には、パートナーも医療機関で評価を受け、必要に応じて治療を行うことが重要です。また、双方の治療が完了するまでは性行為を控える必要があります。

クラミジア治療後の性行為再開の時期

治療薬の服用期間と症状の改善が目安

クラミジアの治療後に性行為を再開する時期は、使用した抗菌薬によって異なります。アジスロマイシンを単回投与した場合は服用後7日間、ドキシサイクリンを7日間服用する場合は治療が完了するまで、性行為を控えることが推奨されています。

治療薬性行為再開の目安
ドキシサイクリン(7日間)7日間の服用を完了した後
アジスロマイシン(単回投与)服用から7日間が経過した後

ただし、抗菌薬の治療が完了していても、排尿時の痛みや尿道の違和感、おりものの異常などの症状が続く場合には、性行為を控えて医師に相談することが重要です。

また、性行為の再開にあたって、すべての人が陰性確認の再検査を受ける必要があるわけではありません。治療が適切に完了し、症状が改善しており、パートナーの治療も完了していれば、通常は治癒確認を待たずに性行為を再開できます。

パートナーの治療が終わるまで再感染に注意

クラミジアは、一度治療しても再び感染する可能性がある性感染症です。自分自身の治療が完了していても、パートナーが感染したままの場合、性行為によって再感染するおそれがあります。

特に、クラミジアは無症状で感染しているケースも多く、パートナーに症状がなくても感染している可能性があります。そのため、パートナーも検査・診察を受け、感染が確認された場合には適切な治療を行い、双方の治療が完了するまで性行為を控えることが重要です。

クラミジア治療後の再検査でよくある質問

クラミジアの治療後、1〜2週間で再検査しても大丈夫ですか?

クラミジアの治療後1〜2週間で再検査を受けることは可能ですが、PCR検査では死滅したクラミジアの遺伝子が残っていることで、治療が成功していても陽性となる可能性があるため推奨はされません。

クラミジアの治療後3週間で陽性だった場合、再治療は必要ですか?

治療後3週間で陽性となっても、必ずしも再治療が必要とは限りません。死滅した菌の遺伝子が検出されている可能性がある一方、治療不成功や再感染の可能性も考えられます。

クラミジアの症状がなくなれば、再検査は不要ですか?

症状が改善していても、必ずしもクラミジアが消失したとは限りません。無症状でも感染が持続する可能性があるため、東京検査クリニック五反田院では陰性確認を推奨しています。

クラミジアの再検査で陽性だった場合、同じ抗菌薬で再治療できますか?

再検査で陽性となった場合、陽性となった原因によって対応は異なります。例えば、服薬が不十分だった場合やパートナーから再感染した場合には、同じ抗菌薬による治療を行うことがあります。

クラミジアの治療後、パートナーが陰性なら性行為を再開しても大丈夫ですか?

パートナーの検査結果が陰性でも、自分自身の治療が完了していなければ、性行為を再開することは推奨されません。クラミジアの治療後は、7日間性行為を控え、症状がある場合には改善を確認する必要があります。

まとめ|クラミジア治療後の再検査は目的に応じた時期が重要

クラミジア治療後の再検査は、治癒確認を目的とする場合、治療終了から4週間以降が目安です。治療直後は死滅した菌の遺伝子が残り、陽性と判定される可能性があります。適切な治療後は必ずしも治癒確認が必要ではありませんが、治療成功率は100%ではなく、感染が持続する場合もあります。東京検査クリニック五反田院では、感染の持続やパートナーへの感染を防ぐため、治療後の陰性確認をおすすめしています。

東京・五反田で性病検査をご希望の方は、東京検査クリニック五反田院の性病検査・診療案内をご確認ください。

記事監修:島田航 泌尿器科専門医

2018年東京科学大学(旧東京医科歯科大学)医学部を卒業後、東京科学大学、JAとりで総合医療センター、土浦協同病院、神栖済生会病院にて泌尿器科を歴任。性感染症外来・泌尿器科外来に従事。

所属学会:日本泌尿器科学会/日本生殖医学会/日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会/日本産業衛生学会

▪️参考文献

1)Workowski KA, et al. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recomm Rep. 2021;70(4):1–187.

2)Lazenby GB, et al. A recommendation for timing of repeat Chlamydia trachomatis test following infection and treatment in pregnant and nonpregnant women. Int J STD AIDS. 2017;28(9):902–909.

3)Geisler WM, et al. Azithromycin versus Doxycycline for Urogenital Chlamydia trachomatis Infection. N Engl J Med. 2015;373(26):2512–2521.

4) Lau A, et al. Azithromycin or Doxycycline for Asymptomatic Rectal Chlamydia trachomatis. N Engl J Med. 2021;384(25):2418–2427.

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