【男性】性病1分間セルフチェック!受診の時期と目安も解説

「性行為のあとから尿道に違和感がある」「排尿すると少し痛い」「性器にできものができたけれど、性病なのかわからない」。このような症状があると、性病(性感染症)ではないかと不安になる方も多いのではないでしょうか。男性の性感染症では、排尿時痛や尿道からの膿、性器のできものなど比較的わかりやすい症状が出ることがある一方、感染していてもほとんど症状が出ないこともあります。症状だけで「性病ではない」と判断することはできません。
この記事では、男性にみられやすい性感染症の症状をセルフチェック形式で確認しながら、考えられる感染症や受診するタイミング、放置した場合のリスクについて医師が解説します。

まずはチェック|
1分でわかる男性の性病セルフチェック
- Q1
- 性別を教えてください
セルフチェックは、あくまで「性感染症の可能性を考えるきっかけ」にするためのものです。症状だけから病気を正確に区別することは困難です。また、性感染症のなかには無症状で経過するものもあります。そのため、症状がある場合だけでなく、「感染した可能性のある性行為があった」という場合にも検査を検討することが大切です。
1つでも当てはまったら?受診の目安を解説
セルフチェックに当てはまったからといって、必ず性感染症というわけではありません。一方で、性感染症は症状が軽かったり、一度症状が改善したりすることもあるため、「痛みが弱いから大丈夫」「症状が消えたから治った」と自己判断することもおすすめできません。受診・検査を考える目安を確認してみましょう。
症状がある場合は早めに受診する
排尿時の痛み、尿道の違和感、尿道からの分泌物、性器のできもの、潰瘍などがある場合は、症状が軽くても早めの受診をおすすめします。男性の尿道炎では、クラミジアや淋菌だけでなく、マイコプラズマ・ジェニタリウムなどが原因となることがあります。また、性器の水ぶくれや潰瘍では性器ヘルペスや梅毒なども鑑別に挙がります。
症状だけで原因を確定することは難しいため、必要に応じて尿検査、PCR検査、血液検査などを組み合わせて確認します。
症状が一度消えても感染を否定できない
「数日前は排尿すると痛かったけれど、今は治った」「性器にできものがあったけれど自然に消えた」というケースでも注意が必要です。性感染症では症状が軽快しても、感染そのものが治癒したとは限りません。例えば梅毒では、感染初期に生じた潰瘍などが自然に消失することがあります。しかし、症状が消えても感染は体内で持続し、その後別の症状が現れることがあります。感染機会があり、一度でも気になる症状が出た場合は検査を検討しましょう。
無症状でも感染機会があれば検査を考える
性感染症で特に注意したいのが、「症状がない=感染していない」ではないという点です。
クラミジアや咽頭淋菌などは感染していても症状が乏しいことがあります。「コンドームを使用しない性行為があった」「新しいパートナーとの性行為があった」「パートナーが性感染症と診断された」といった場合には、症状がなくても検査を検討する価値があります。なお、適切な検査時期は感染症や検査方法によって異なります。感染直後では検査で検出できず、陰性となる可能性があるため、感染機会からの日数を医療機関へ伝えることが重要です。
症状別|受診すべきタイミングの目安
男性の性感染症でみられる主な症状と、受診を考える目安をまとめます。
| 症状 | 考えられる主な原因 | 受診のタイミングの目安 |
|---|---|---|
| 排尿時の痛み・しみる感じ | クラミジア、淋菌、マイコプラズマなど | 早めに受診 |
| 尿道から膿・分泌物が出る | 淋菌、クラミジアなど | 早めに受診 |
| 尿道のムズムズ・違和感 | クラミジア、マイコプラズマなど | 数日以内を目安に受診 |
| 性器の水ぶくれ・潰瘍 | 性器ヘルペス、梅毒など | 早めに受診 |
| 陰部のかゆみ・赤み | カンジダ、亀頭包皮炎など | 症状が続けば受診 |
| 陰嚢の腫れ・強い痛み | 精巣上体炎、精巣捻転など | 当日中の受診を検討 |
| 発熱+陰嚢痛 | 精巣上体炎など | 当日中の受診を検討 |
| 性行為後の喉の違和感 | 咽頭クラミジア、咽頭淋菌など | 咽頭検査を検討 |
| 症状はないが感染機会がある | 無症候性の性感染症 | 感染症ごとの適切な時期に検査 |
特に突然の強い陰嚢痛がある場合は、性感染症による精巣上体炎だけでなく、緊急治療を要する精巣捻転などの可能性もあります。強い痛みや腫れ、発熱などがある場合は、性感染症専門クリニックだけでなく泌尿器科や救急医療機関への受診も検討してください。
男性の症状から考えられる主な性感染症

排尿時痛・尿道から膿が出る
男性の尿道炎で代表的なのがクラミジアと淋菌です。淋菌性尿道炎では、比較的強い排尿時痛や黄白色〜黄色の膿がみられることがあります。一方、クラミジアでは症状が軽く、尿道の違和感や少量の透明な分泌物程度の場合もあります。ただし症状だけで両者を区別することはできません。また、クラミジア・淋菌が陰性でも症状が続く場合には、マイコプラズマ・ジェニタリウムなど別の原因を調べることがあります。
性器に水ぶくれ・痛みがある
小さな水ぶくれが複数できたり、破れて潰瘍のようになったりする場合は性器ヘルペスが疑われます。初感染では痛みが強くなったり、発熱や鼠径部のリンパ節腫脹を伴ったりすることもあります。一方、性器のできものすべてがヘルペスとは限りません。毛嚢炎、亀頭包皮炎、尖圭コンジローマなどでも似た症状がみられるため、診察を受けて確認することが重要です。
痛みの少ない潰瘍・しこりがある
性器に痛みの少ないしこりや潰瘍ができた場合には、梅毒も鑑別に挙がります。梅毒の初期症状は自然に消えることがありますが、症状が消えたからといって感染が治癒したわけではありません。感染機会や症状から梅毒が疑われる場合には、血液検査によって確認します。
喉に違和感がある
オーラルセックスによってクラミジアや淋菌が咽頭に感染することがあります。咽頭感染は症状がないケースも多く、症状が出ても「少し喉が痛い」「喉がイガイガする」といった一般的な風邪との区別が難しい症状です。オーラルセックスによる感染が心配な場合には、尿検査だけではなく咽頭の検査も行う必要があります。同様に、肛門性交がある場合には直腸への感染について検査を検討することがあります。

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男性の性病を放置するとどうなる?
受診が遅れるリスク
精巣上体炎
クラミジアや淋菌などを放置すると、尿道だけでなく体の奥へ感染が広がることがあります。尿道から前立腺や精管を経由して精巣上体に達すると炎症が起こり、陰嚢の腫れや強い痛み、発熱を伴うこともあります。初期は軽い違和感だけでも、上行感染すると日常生活に支障が出るレベルまで悪化するケースも少なくありません。治療も長引きやすく、抗菌薬の内服だけでなく安静が必要になることもあるため、軽症のうちに対応することが重要です。
不妊症(無精子症)
感染や炎症が長期間続くと、精子の通り道や精子の質に影響を与えることがあります。特に精巣上体炎を繰り返した場合、精管が狭くなったり閉塞したりすることで、精子がうまく運ばれなくなる可能性があります。また、炎症によって精子の運動性が低下することも指摘されています。男性の性病は症状が軽く見逃されやすいため、知らないうちに将来の妊娠に影響しているケースもあります。感染機会があれば早期に検査・治療することが将来的なリスク回避につながります。

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梅毒は全身に進行し重篤化する
梅毒は、放置すると段階的に進行する感染症です。初期は性器のしこりや潰瘍など軽い症状で自然に消えることもありますが、治ったわけではなく体内に菌は残っています。その後、数週間〜数か月で全身の発疹やリンパ節の腫れが出現し、さらに長期間放置すると神経や心血管に障害を起こす可能性があります。症状が消える=治癒ではない点が非常に重要で、疑わしい症状があれば早期に検査・治療する必要があります。
東京検査クリニック五反田院では
男性の性感染症検査に対応しています

東京検査クリニック五反田院では、クラミジア・淋菌・梅毒・HIV・マイコプラズマなど、さまざまな性感染症の検査に対応しています。尿だけでなく、感染機会に応じて咽頭・直腸などの検査も可能です。
「どの検査を受ければよいかわからない」「症状はないけれど一度調べておきたい」という場合でも、感染機会や症状を確認したうえで必要な検査をご案内します。
性感染症はプライベートな問題だからこそ、受診をためらってしまう方も少なくありません。しかし、症状だけで感染の有無を判断することはできません。気になる感染機会があった場合には、一人で判断せず検査で確認することが大切です。
【男性】セルフチェックのまとめ
男性の性感染症では、排尿時の痛みや尿道からの膿、性器の水ぶくれ・潰瘍、喉の違和感など、さまざまな症状がみられます。一方で、クラミジアや咽頭淋菌などは感染していても無症状のことがあります。症状だけで感染の有無を判断することは難しいため、気になる症状や感染機会がある場合は、適切な時期に検査を受けることが大切です。
記事監修:島田航 泌尿器科専門医
2018年東京科学大学(旧東京医科歯科大学)医学部を卒業後、東京科学大学、JAとりで総合医療センター、土浦協同病院、神栖済生会病院にて泌尿器科を歴任。性感染症外来・泌尿器科外来に従事。
所属学会:日本泌尿器科学会/日本生殖医学会/日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会/日本産業衛生学会
▪️参考文献
1)日本性感染症学会. 性感染症 診断・治療ガイドライン 2026.
2)Centers for Disease Control and Prevention. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recomm Rep. 2021;70(4):1–187.
3)World Health Organization. WHO guidelines for the treatment of Chlamydia trachomatis. 2016.
4)British Association for Sexual Health and HIV. UK national guideline for the management of infection with Chlamydia trachomatis (2015, updated).




